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彼の地で演奏することの変化 [震災]

あの時、音楽なんて甘っちょろいことをするために
ボランティアセンターの受付に並びガイダンスを受ける人なんて私たちしかいませんでした。
かなり恥ずかしかったのだけれど規則だから毎回並んでガイダンスを受けました。
瓦礫処理に向かうボランティアの緊張感から離れて
私たちは誰も歓迎してくれない避難所に向かうのです。
100にんくらいいると思われる避難所のダンボールの壁。
その壁の前で私たちは演奏しました。
顔は見えないけれど確かにその人たちの心に届くように祈る気持ちで演奏しました。
原子力委員会だか東京電力だか見回りの憲兵のような役人が私たちを頭の先から足の先までじろじろと眺めて通り過ぎて行きました。
音楽が閉ざされた心をノックするように響きました。
人の表現は様々で控えめに少しずつみんなが元気になっていることを伝えてくれました。
私たちは演奏。音楽イベントをしに行くというよりは空気のように寄り添いに行っていたのです。
年月が過ぎ大勢のミュージシャンが彼の地に通うようになって賑やかな音楽が主流になって
その賑やかな音楽と合流するのも悪くないかもしれないと思わなくもないのですが
本来、自分たちのやってきた音楽作りはそうではないので
むしろ震災のために中断していたくらいなのだから遠慮するのが筋のように思うわけです。
震災直後の苦悩の中で、だからこそ私たちの音楽が役に立ったことに感謝です。

さてさて来週仮設サロンの音楽会に行くのですが彼の地は変わっていないようで変化しました。
地面の復興。物質的なことはまだまだですが
みんな震災直後よりは少しばかり元気です。
でも、もっともっと元気になってもらうためには?
今回、私たちは音楽も参加型で楽しんでいただきたい。なんて考えています。
楽器もいろいろ持って行って体験していただこう!
曲目の中には支援するスタッフの好きな曲も用意しました。

私たちは最初から音楽療法的立場で彼の地に向かっていたので
これも音楽療法かもしれません。

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あれやこれや持って行きます。



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